アマゾンは置き配の普及を強烈に推進している。
はたしてそれが「サービス」であるか「やまれぬ事情」であるかの評価は立場や観察地点によって異なる。
受領者の便宜と発送者の合理性が相反しないなら「サービス」で障りないが、必ずしもそればかりではなさそうだ。
この原稿を書いたのは一か月前。
あえて時間をおいての掲載にした理由は、1月17日と3月11日の中間に近い掲載曜日だから。
25年前のあの日、9年前のあの時、それ以前その後に各地の人々が見舞われた抗いようなどなかった天災のすべて。
褪せることない記憶と想いを抱き続けるひとりとして、そして物流に携わるひとりとして、今この時に考えていることを記しておきたい。
チョコレート気分の諸氏には申し訳ないが、多少の苦みとともにお読みいただければ幸いだ。
今回は派生記事である旨、先にお断りしておく。
現在執筆中の寄稿予定原稿から一部抜粋、補足して書いている。
もはや自動運転の進化と普及は足踏みすることなく拡がり、万人が違和感を抱くことなく社会に浸透するだろう。
運転の補助機能から完全無人化に向けて、技術や環境そして法整備までが着々と進んでいる。
物流会社に入社もしくは一般企業の物流部門に配属され、最初の現場研修は何でしたか?
という質問をすれば、該当者のほぼ全員が即答で明確に返事をするのではないだろうか。
あれから〇〇年。。。今や惰性と退屈の毎日。
などということはないに決まっている。
事の初めはそりゃもう一所懸命で真面目に無我夢中だったはずだ。
きっと、たぶん。
物流拠点は少ない方がいい。
理想は一拠点ですべてまかなうこと。
そう主張し続けてきた。
複数拠点間の在庫管理、人員管理、品質管理、などの平準化には困難が付いてまとうし、運用コストは拠点数に比例して歩留まりが悪くなってゆくからだ。
とりわけ、中小企業の自社物流なら直感的に「多拠点は悪」と判断することがほとんどで、実際にコスト比較のシミュレーションを行えば具体的な根拠が得られる。
最初の直感は正しかった、という結果に終わるだろう。
長年言い続けていることのひとつに「商品コードと商品マスターの作成規格を標準化する」というのがある。
現状なら、全部JANにしてマスターは直列型の共通仕様に準拠すればどうか、ということだ。
流通云々やらNET専売品なので、、、などの個別事情は承知している。
それでも物流が発生する可能性のある物品にはすべてJANを付与するべきだと考えている。
なぜなら、「それが一番低コストで合理的で究極の全体調和を生む」と確信しているからだ。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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