倉庫会社の見積書に関して、荷主企業からよくある質問のひとつ。
Q:事務費用って何ですか?
A:出荷指示データを現場使用するための加工手間や業務報告の費用です。
などのやりとりが多い。
会社によっては出荷費用や梱包費用、システム等利用料、業務管理費などに、(一式)や(等)と語尾を付して含まれていたりもする。
読者諸氏に質問。
「貴社の受注管理と出荷指示は正しく区分けされていますか?」
回答の概ねは、
「当然である」
「正常である」
「そうであるから今日も仕事になっている」
などの類語が並ぶはずだ。エライお方ならなおさらにそうだろう。
アマゾンは置き配の普及を強烈に推進している。
はたしてそれが「サービス」であるか「やまれぬ事情」であるかの評価は立場や観察地点によって異なる。
受領者の便宜と発送者の合理性が相反しないなら「サービス」で障りないが、必ずしもそればかりではなさそうだ。
一般の方々に限らず、物流関連の人間でも「ややこしいなぁ」と眉をひそめることがいくつかある。
たとえば「入荷」に関しての言葉がそれにあたる。
掲題の入荷待ち、入荷予定、入荷次第は微妙に違うのだが、表記や意味のみならず、現場によっては時間や作業区分の違いにまで及ぶ。
紛らわしいことは不親切であり、誤解や不信の元となりかねない。
ロケーションの切り方は入出荷作業に大きく影響する。
したがって、保管物によってはたいへん悩ましい。
現場責任者や担当者は「どうすればいいのか?」ではなく「どちらにすればいいのか?」の岐路に立って唸る。業務フロー設計者が別にいる場合でも悩ましいことに変わりない。
前々から違和感を抱き続けてきたのだが、やはり書いておきたいことがある。
それは今やあたりまえのように用いられる「EC物流」という言葉についてだ。
私自身も記事作成や商談相手との会話の便宜上、結構な頻度で使用してきた。しかし、その都度「やっぱりなんかヘンだよなぁ~」と引っかかっては、黙殺するようにやり過ごしてきた。
永田利紀(ながたとしき)
大阪 泉州育ち。
1988年慶應義塾大学卒業
企業の物流業務改善、物流業務研修、セミナー講師などの実績多数。
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